コトバの先にあるもの

常々私は、語彙力はあるにこしたことはないと思っています。
ボキャブラリーが多ければ多いほど、世界の角度は微細になり、その微妙な違いを捉えることが出来るから。

 

世界はシンプルだけど複雑だ

 

でも、その逆のことも思います。

「うれしい」「楽しい」「大好き」という言葉で全てを表現することが出来たら、世界はもっとシンプルなんじゃないか。

例えば母国語が違うカップルがいた場合、お互いつたない共通言語で分かり合おうとします。
表現はシンプルで、細かいニュアンスは伝わらない。でも、楽しい。

「これおいしいね」「そうだね」
「今度はここに行きたい」「行こう」
「会いたい。寂しい」

時間がたつうちに、カップルはお互いの言語を習得し始めます。
徐々に細かい話が出来るようになり、微妙なニュアンスを伝えられるようになります。
その結果、喧嘩が増えて、間もなく破局。

こういうパターンは悲しいながらあると思います。

「どうして連絡くれないの。私のことどう思ってるの。もう好きじゃなくなった?」
という言葉と
「話してると楽しいし落ち着く!やっぱり好きだなぁ」
は、根底の所でイコール。

それでも前者は威圧的で、後者はプラスのエネルギーに満ちています。

昔流行った本のように、物事は「伝え方が9割」なんだと思います。

世界はシンプルだ。シンプルだけど複雑だ。

そして、私たちが伝えたいことは、それほど多くはない。

きっとそうだ。